特集 介護予防―3年間の検証から
「栄養改善」における現状と課題
草間 かおる
1
,
須永 将広
2
,
杉山 みち子
3
1国立保健医療科学院人材育成部介護予防保健事業推進評価室
2厚生労働省老健局老人保健課
3神奈川県立保健福祉大学
pp.276-280
発行日 2009年4月15日
Published Date 2009/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101535
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「栄養改善サービス」は,要介護非認定者,ならびに要支援者(要介護者)の低栄養状態にある者またはそのおそれのある者を対象とし,「食べること」を支援するサービスとして,「地域支援事業特定高齢者施策」(図1)1),「予防給付」(図2)1)および「介護給付」において実施されている.平成18年度では,特定高齢者施策における通所型介護予防事業は全国8,641か所で実施が行われ,運動器の機能向上は46.3%の実施がなされているのに対し,栄養改善は16.1%と低調であった2).一方,予防給付(介護予防通所介護,介護予防通所リハビリテーション)においては,栄養改善加算の実施件数は少ない(図3)3).
そこで,栄養改善サービスの実施が進まない要因を探るための調査研究が,平成19年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金(老人保健健康増進等事業分)「介護保険制度の適正な運営・周知に寄与する調査研究事業介護予防給付の栄養改善,口腔機能の向上の実施に関する研究」(主任研究者:植田耕一郎,分担研究者:杉山みち子)において行われた4).
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