特集 介護予防―3年間の検証から
介護予防施策としての口腔ケア―その現状,問題点,今後の展望
植田 耕一郎
1
1日本大学歯学部摂食機能療法学講座
pp.272-275
発行日 2009年4月15日
Published Date 2009/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101534
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平成18年4月の介護保険の改正における介護予防事業として,「口腔機能向上支援」サービスが,予防給付と地域支援事業の両面から実施されている.特に介護・福祉領域に「口腔」の文言が明記されたのは画期的なことであった.口腔ケアをすることにより,誤嚥性肺炎予防が達成でき,さらに日常生活動作や認知機能にまで好影響を与えるとの学際的報告がされ,高齢者施策の一角を成すに至った1,2).現在,口腔ケアの概念は広義に捉えられるようになり,口腔清掃のみならず,摂食機能に対する機能訓練としての手法も導入されている.
本稿では,口腔機能向上サービスの現状,その中で先駆的な事例と問題点を探り,今後の展望について検討する.
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