特集 過労死・過労自死
過重労働によるうつ病と過労自死の実態―臨床の現場から
天笠 崇
1,2
1メンタルクリニックみさと
2京都大学医学部大学院社会健康医学系専攻博士課程
pp.312-315
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101028
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街中の精神科クリニックに勤めて5年になる.この間,新患の6割がうつ病を中心にした気分[感情]障害,3割が不安障害,残りがその他の精神および行動の障害であった.患者の過半数は有職者で,多かれ少なかれ過重労働の結果うつ病に罹患したり,うつ病を再発させたりしている.また,1~2か月に1事案のペースで,過重労働による精神疾患・過労自死の労災申請や裁判事例に関わってきた1).以上の臨床経験を基に,本稿テーマの要請に応えていきたい.
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