連載 講座/健康で持続的な働き甲斐のある労働へ─新しい仕組みをつくろう・2
現代日本の長時間過重労働の実態とその背景
森岡 孝二
1
1関西大学経済学部
pp.402-405
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102423
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2012年2月21日の報道によれば,神奈川労働局は4年前に大手居酒屋チェーン「和民」で働いていた森美菜さん(当時26歳)の自殺を,過重労働による労災であると認定した.
NHKニュースが労災認定の決定書から伝えるところでは,森さんは2008年4月に入社し,横須賀市の店に配属されて調理を担当していたが,最長で連続7日間に及ぶ朝5時までの深夜勤務を含む長時間労働や,休日のボランティア研修などが重なって精神障害となり,入社約2か月後に自殺した.2か月間の時間外労働(残業)は227時間だった.
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