連載 日本の高齢者―介護予防に向けた社会疫学的大規模調査・8
高齢者の健康とソーシャルサポート―受領サポートと提供サポート
斎藤 嘉孝
1
,
近藤 克則
2
,
吉井 清子
2
,
平井 寛
3
,
末盛 慶
,
村田 千代栄
4
,
「健康の不平等」研究会
1国際医療福祉大学 国際医療福祉総合研究所
2日本福祉大学社会福祉学部
3日本福祉大学COE推進室
4浜松医科大学医学部健康社会医学講座
pp.661-665
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100130
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今回は,高齢者の人間関係に注目し,それがいかに健康と関連しているか,あるいはその人間関係がいかに他要因(所得や教育年数など社会経済的地位,あるいは農村・都市的地域などの地域特性)と関係しているかについて検討する.データは他の連載回と同様,AGES(Aichi Gerontological Evaluation Study:愛知老年学的評価研究)プロジェクト(連載第1回参照1))のものを用いる.
人間関係をどうとらえるか
人間関係は,2つの側面──ソーシャルネットワークとソーシャルサポート──に分けてとらえることができる.別居家族や友人,隣人などとかかわった回数など,構造的・量的側面であるソーシャルネットワーク2,3)と,どのような支援関係が別居家族や友人などとの間にあるのかといった,人間関係における機能的・質的側面であるソーシャルサポートである.今回はソーシャルサポートに焦点を当てたい.
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