特集 公衆衛生と監察医制度
法医学(法医解剖)の歴史
池本 卯典
1,2
1自治医科大学
2日本獣医畜産大学
pp.269-272
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100059
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
法医学という活字が,これ程メディアに登場することは過去に多くはない.北朝鮮によって拉致された日本人のDNA鑑定,旧蠟のスマトラ沖大地震と大津波による痛ましい被害者の歯型やDNAによる個人識別における世界の法医学者の活躍が脚光を浴びている.
法医学は一般に,生体の法医学,死体の法医学,個人識別,物検検査などに大別して設計されており,各大学の法医学講座によって得意部門は多少異なると言ってよかろう.今回与えられたテーマ「法医学(法医解剖)の歴史」は,死体の法医学,とりわけ法医解剖に注目した,日本における法医学の発達史を述べることと理解して論考する.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.