特別記事
[座談会]日本における「社会疫学」の到達点と課題
近藤 克則
1
,
西 信雄
2
,
Ichiro Kawachi
3
,
橋本 英樹
4
Ichiro Kawachi
3
1日本福祉大学社会福祉学部
2(財)放射線影響研究所疫学部腫瘍組織登録室
3Professor of Social Epidemiology, Harvard School of Public Health (Boston, USA)
4帝京大学医学部衛生学公衆衛生学
3Professor of Social Epidemiology, Harvard School of Public Health (Boston, USA)
pp.209-215
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100046
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近藤 今日は,第63回日本公衆衛生学会(松江市)の教育講演「社会的要因と健康に関する疫学研究―Social determinants of health」のために来日されたIchiro Kawachi教授(ハーバード大学公衆衛生大学院)を囲んで,日本における社会疫学の到達点や課題について考えてみたいと思います.日本において社会疫学研究をしておられ,「社会疫学研究会」の創立時からかかわってこられた西先生,橋本先生にもご参加いただきます.
社会疫学とは,健康を規定する社会的因子(social determinants of health)を明らかにしようとする疫学です.社会経済的因子と健康の関連だけでなく,社会が健康に影響する作用経路としてうつやストレスなど心理的な因子も視野に入れていますし,個人の因子だけでなく,社会のあり方も対象とする新しくて魅力的な分野です.詳しくは,本誌2004年1月号から12回にわたった連載「New Public Healthのパラダイム―社会疫学への誘い」1)で紹介しましたので,ご参照いただければと思います.
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