特集 老人問題—医療と福祉の接点を探る
座談会 老人問題と社会
田中 多聞
1
,
中根 益枝
,
佐藤 澄子
2
,
松田 万知代
3
,
沼尻 香代子
4
1東京都老人総合研究所
2特別養護老人ホーム悠生園
3藤沢市役所
4東京厚生年金病院
pp.280-293
発行日 1974年3月1日
Published Date 1974/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916963
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病気の老人はどうしているか
田中 中根さんは,家庭でご主人の介護をされている主婦の方ですが,ご主人の発病から現在までの経過をご紹介いただけますか.
中根 主人は公務員で,定年退職後も嘱託として勤めておりましたが,46年6月の末に勤め先で気分が悪くなり,家へ帰ってきました,たいしたことはなかったらしいのですが,近くの医者の紹介で一応病院に入り3週間ばかり入院しました.特別な様子もなく病名もはっきりうかがえないままに,仕事を整理するために退院したのです.それで,正式に退職してから1年ほど高血圧で薬はのんでおりましたが,だいたい順調で,家で新聞を読んだり,草取りをしたり,ときには近くの温泉に行ったりしておりました.
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