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連載 未来の老年看護人財を育てる・1【新連載】
老年看護学実習教育で大切にしていること
Reflections on What Matters in Teaching Gerontological Nursing Practicum
三重野 英子
1
Eiko Mieno
1
1大分大学医学部看護学科
1Oita University Faculty of Medicine School of Nursing
pp.24-27
発行日 2025年7月31日
Published Date 2025/7/31
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- Abstract 文献概要
連載のスタートにあたって
少子化が加速し,若者の人口が減少するなか,これからの保健医療を支える看護職の育成が大きな課題になっています.急速に変わりゆく社会・保健医療環境とデジタルネイティブ世代の若者の間で,老年看護学の教育に携わる教員や看護現場の教育担当者の悩みは尽きません.老年人口は2043年にピークを迎えますが,それまでに高齢者の人生や,やりたいことに関心をもって接する看護師がいてくれないと安心して老いることができません.人々の幸せな老い,希望ある老いの実現のために,いま,私たちが教育者としてなにをなすべきかが問われていると思います.といいつつも,教員である私は,今日も実習指導に出かけ,学生といっしょに高齢者に関わり,実習記録にコメントを書き入れながら学生の学びの経験を見つめる日々を送っています.そうした日々の教育活動のなかに,大事なものが織り込まれているのではないかと思い,この連載を企画しました.教員や教育担当者が日々なにを思い,考え,悩み,次世代育成に関わっているのか,こころの声を言葉にし,教育観や老年看護観を共有したいと思います.トップバッターは言い出しっぺからということで,編集委員会の委員長と副委員長が務めます.私は,日頃の老年看護学実習教育においてなにを大切にしているのかをテーマに,学生時代の思い出話からはじめたいと思います.
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