徹底分析シリーズ ○○はじめました
NORA(非手術室麻酔)はじめました—診療科と助け合いながら安全な鎮静を
松田 弘美
1
Hiromi MATSUDA
1
1北里大学医学部 麻酔科学教室
pp.68-71
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360330010068
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近年,非手術室麻酔non-operating room anesthesia(NORA)への関心が高まっている。低侵襲性の診断や治療方法の需要が急増し,従来の手術の枠を越えて鎮静や麻酔の需要が大幅に拡大している1)。医療の質や安全文化の醸成が求められる昨今,麻酔科医の役割は年を追うごとに増えている。American Society of Anesthesiologists physical status(ASA-PS)classⅢ以上の患者に非麻酔科医が鎮静を行う場合は,事前に麻酔科にコンサルトを行うこと,プロポフォールの使用は避けること,などの文言が『内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン』2)に明記されるようになった。また,重篤な併存疾患をもち,運動耐容能4METsを満たさない患者や気道に懸念がある患者には,鎮静を行う前に何らかの方法で麻酔科医が関与することが求められている3)。麻酔科医がどのようにNORAに関与していくのか,また各診療科との連携をとっていくのか,さまざまな課題がみえてくる。
北里大学病院(以下,当院)は2020年から現在までNORAに関するルール,システム,教育などを継続的に整備してきた。有限である麻酔科医の人員,時間をどのように工夫し運営しているかを紹介する。

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