連載 Let's Talk about Woman's Health⑯
助け合う心が大切!働く女性の妊娠・出産
江夏 亜希子
1
1イーク丸の内・婦人科
pp.756-757
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100354
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だれもがタイミングに悩んでいる……
年々進行している深刻な少子化の原因の1つとして,働き続ける女性が増えるとともに,結婚や出産の時期が遅れ,初産年齢が上昇して,1人の女性が生涯に産む子どもの数が減っていることには,誰も異論はないでしょう.先駆的な「女性の職場」である看護の世界でも,残念ながら,そのタイミングに悩んでいる人が少なくないようです.
それに,看護の現場は重労働.私の知る医療関係者で,「子宮収縮抑制薬」を使ったことがない,すなわち程度の差はあれ,切迫流・早産を起こさなかった人は皆無に等しい状態です.5か月を過ぎると「安定期」に入ったとされ,一安心できるのが普通の妊娠なのですが,立ちっぱなしや重いものを持つことが多く,夜勤もある医療関係者の場合,常にお腹の張りとの戦いです.仕事を少しセーブするようにとアドバイスしても,「みんなに迷惑をかけられない」と頑張り続ける人も多く,結局,無理がたたって長期入院となる場合も多いですし,不幸にも流・早産となってしまう人もいます.
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