徹底分析シリーズ アナフィラキシーを再考する
アナフィラキシーの原因物質の同定—患者と将来の医療関係者のために
堀内 辰男
1
Tatsuo HORIUCHI
1
1群馬大学医学部附属病院 麻酔・集中治療科
pp.911-916
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320090911
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周術期アナフィラキシーが発症した際,麻酔科医は正しい診断を行い,原因物質を同定する必要がある。そのためには皮膚テストは欠かせない。また,近年はin vitro検査の有用性も提起されている。麻酔科医がアナフィラキシーの正しい診断を行い,原因物質を同定することは,患者にアナフィラキシーを再発させないだけでなく,将来その患者にかかわる可能性がある麻酔科医や医療関係者に対する責務でもある。
本稿では,皮膚テストに加え,好塩基球活性化試験basophil activation test(BAT)などのin vitro検査の方法および課題について検討する。

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