Japanese
English
症例報告
複数の原因食物が同定された食餌依存性運動誘発アナフィラキシーの1例
A case of food-dependent exercise induced anaphylaxis having two causative foods
倉橋 理絵子
1
,
石川 正
1
,
波多野 豊
1
,
藤原 作平
1
,
野柳 俊明
2
Rieko KURAHASHI
1
,
Tadashi ISHIKAWA
1
,
Yutaka HATANO
1
,
Sakuhei FUJIWARA
1
,
Toshiaki YANAGI
2
1大分大学医学部生体分子構造機能制御講座(皮膚科)
2高田中央病院皮膚科
1Department of Anatomy,Biology,and Medicine (Dermatology),Oita University,Faculty of Medicine
2Department of Dermatology,Takada Chuo Hospital
キーワード:
食餌依存性運動誘発アナフィラキシー
,
小麦粉
,
カニ
,
運動負荷
,
クロモグリク酸ナトリウム
Keyword:
食餌依存性運動誘発アナフィラキシー
,
小麦粉
,
カニ
,
運動負荷
,
クロモグリク酸ナトリウム
pp.1296-1298
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100357
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要約
29歳,女性.とんかつなどの食事摂取後に呼吸困難,そう痒を伴う皮疹を生じた.食餌依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)を疑い,IgE RAST,皮膚テスト,運動誘発試験を行ったところ,小麦粉とカニの2種の食物が原因と考えられた.少なくとも,FDEIAの原因として頻度の高いものについては1種類の食物のみでなく,スクリーニング的に検索を行うことも考慮すべきと考えられた.また,本症例においては,運動前のみならず運動前日にもクロモグリク酸ナトリウム内服を行うことにより,症状の誘発は抑制されている.クロモグリク酸ナトリウムは,運動直前のみでなく,運動前日から内服することにより,予防効果が高まることが再確認された.
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