徹底分析シリーズ アナフィラキシーを再考する
抗菌薬によるアナフィラキシー重症例の解析—実態把握と発症予防のために
山口 正雄
1
Masao YAMAGUCHI
1
1帝京大学ちば総合医療センター 第三内科(呼吸器)
pp.900-905
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320090900
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周術期を含め,臨床現場における抗菌薬の使用頻度は高い。抗菌薬はアナフィラキシーだけでなく,さまざまな副作用の原因となる。抗菌薬は内服でも注射でも用いられるが,周術期には点滴静注されて全身に拡散し,アナフィラキシーが生じる場合には重篤なショックに陥りやすい。日本における薬剤性アナフィラキシーショック死の原因として抗菌薬は重要であるとともに,発症リスク低減のために日頃から問診や詳細な既往歴の把握が必要である。

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