徹底分析シリーズ —誤嚥とご縁にならないために—誤嚥ゼロへの挑戦
麻酔導入前の誤嚥の予防策—多職種で術前から取り組む誤嚥予防
川瀬 小百合
1
,
川口 昌彦
1
Sayuri KAWASE
1
,
Masahiko KAWAGUCHI
1
1奈良県立医科大学 麻酔科学教室
pp.704-708
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320070704
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周術期における誤嚥の頻度は高くないものの,発生すれば治療や入院が長引き,最悪の場合は死に至る危険性がある。術前にできる介入として口腔ケアの重要性が広まっており,診療報酬加算され,適応も拡大している。院内に口腔外科がない場合でも,地域の歯科診療所と連携することで口腔ケアは可能である。誤嚥リスクの高い患者では麻酔前投薬や嚥下リハビリテーション(嚥下リハ)が有効な可能性もあるが,基本となるのは適切な口腔ケアと術前の絶飲食の徹底である。

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