徹底分析シリーズ —誤嚥とご縁にならないために—誤嚥ゼロへの挑戦
麻酔維持中や抜管時における誤嚥の予防策—誤嚥は麻酔導入時にのみ生じるわけじゃない
須田 康裕
1
Yasuhiro SUDA
1
1旭川医科大学 麻酔・蘇生学講座
pp.716-721
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320070716
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麻酔科医として働いていれば,誤嚥のリスクが高い病態に遭遇することは避けられない。夜間に一人で緊急手術に対応し,誤嚥を起こすことなく麻酔導入と気道確保ができたときに,ホッと胸をなでおろすのは筆者だけではないだろう。
ところで,麻酔導入さえ終われば誤嚥は生じないのだろうか? 気管チューブのカフで閉鎖しているから大丈夫? 抜管時の誤嚥の心配は? 幸運なことに,筆者はこれまで誤嚥とはほとんどご縁がなく,経験知を持ち合わせていない。
本稿では,このような疑問に対してエビデンスを探り,読者と一緒に答えを探していきたい。

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