書評
—《看護管理まなびラボBOOKS》—協奏する看護組織をつくる—地域と病院と現場が自律して響き合うために
川﨑 つま子
1
1大坪会グループ 看護局
pp.1007
発行日 2025年11月10日
Published Date 2025/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091713550350111007
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看護管理者が一歩踏み出す勇気とヒントに満ちた一冊
著者の田中いずみさんが大会長を務めた第29回日本看護管理学会学術集会のテーマは,「暮らしの中の協奏」でした。私は「協奏」という言葉を,主に音楽の文脈で使われるものと理解していたため,「暮らし」と一体どのように結びつくのか,強く興味を引かれました。田中さんとは以前,医学書院の座談会でご一緒したこともあり,このテーマに込められた意味を知りたいと,特別の思いで学術集会に臨みました。
学術集会に参加し,そして,時を同じくして出版された本書『協奏する看護組織をつくる』を読み,田中さんが大切にしている「協奏」の概念についてより深く理解できたように思います。本書には,田中さんが「協奏する看護組織」を目指してこれまで行ってきた組織づくりの実践が,余すことなく綴られています。読み進めるうちに,私自身の看護管理者人生とも重なり,何度もうなずき,胸の高鳴りを感じました。

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