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特集 身近な臨床に潜む依存症という病とそのアプローチ
依存症専門病棟,依存症デイケアをもつ医療機関での取り組み
Practices in a medical institution with a specialized ward and day care program for addiction
宮田 友樹
1
Tomoki Miyata
1
1旭山病院
pp.1179-1182
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590111179
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Key Questions
Q1:依存症の専門病棟,デイケアをもつ医療機関で行う支援にはどのようなことがあるのか?
Q2:依存症支援の中で作業療法士はどのようなことができるのか?
Q3:依存症支援で気をつけなければいけないのはどのようなことか?
はじめに
近年,依存症に対する治療アプローチとして,入院・外来を問わず集団療法や心理社会的支援の重要性が強調されており,多職種チームによる包括的支援体制が求められている.依存症治療は自助グループをはじめ,集団で行われることが多い.それは依存症が依存物質(アルコールや薬物等)や行為(ギャンブル,ゲーム,買い物等)を繰り返す中で脳の報酬系が変異し,依存行動を行わざるを得ない状況ができ,その回復には人とのつながりを取り戻すことが必要となるからである.その意味において,依存症専門病棟,依存症デイケアを有することは治療集団の場をつくれるという大きなメリットがある.
本稿では,北海道札幌市にある旭山病院における入院治療プログラム「Addiction Rehabilitation Program(ARP)」と外来治療プログラム「依存症デイケア」での取り組みを報告する.

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