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編集後記
西出 康晴
pp.1166
発行日 2025年9月15日
Published Date 2025/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590101166
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現代は,先行きが不明確で未来の予測が難しい,VUCAの時代といわれている.Volatility(変動性),Uncertainty(不確実性),Complexity(複雑性),Ambiguity(曖昧性)の4つの頭文字をとった造語で,2010年代からビジネス業界で頻繁に使用されるようになった.現代は,経済やビジネス,ITやAI,個人(世代)の思想等,ありとあらゆるものの複雑性が増し,いつ,どこで,何が起こるかが想像しにくくなっている.経済の変化はもちろん,ウクライナや中東での戦争も然り,そして自然災害も.
2024年(令和6年)1月1日に起こった能登半島地震.誰もが,「なぜ元日に」,と思ったのではないだろうか? また被災された石川県や北陸地方の住民は,なぜ自分たちの住む町で,と思ったのではないだろうか? 地震や水害がいつ,どこで,起こるか,正確に予測することは困難である.加えて,東日本大震災以降,地震や豪雨,土石流等の発生が年々増えているように感じる.予測が難しく,頻度は増える自然災害に,どう備えるべきなのか,そして起こった際にどう対処すべきなのか,常日頃から,備え,考えておく必要がある.

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