連載 循環器作業療法〜今,作業療法士がすべきこと〜・第1回【新連載】
循環器作業療法の発展
塩田 繁人
1,2,3
Shigehito Shioda
1,2,3
1広島大学病院
2広島大学病院心不全センター
3循環器臨床作業療法研究会
pp.54-57
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590010054
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本連載のねらい
2014年度(平成26年度)より,作業療法士も「心大血管疾患リハビリテーション料」の施設基準に職名が記載され,保険診療が算定できるようになり10年が経つ.この10年で循環器疾患にかかわる作業療法士は増えただろうか.対象者や他職種からのニーズに十分に応えられているだろうか.
2024年(令和6年)7月時点における日本心臓リハビリテーション学会の作業療法士の会員数は656名,作業療法士の心臓リハビリテーション指導士数は188名である.筆者は循環器臨床作業療法研究会の代表世話人を務めているが,筆者や研究会のもとには医師や看護師,理学療法士から「循環器作業療法」を求める声が多数寄せられている.特に,認知症を含む高齢心不全への対応や就労支援,家事を含むIADL指導に期待する声が多い.一方,「職場の作業療法士に介入を依頼したら断られた」,「習っていないので怖くてかかわれないと言われた」といった意見も続いている.
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