連載 私のターニングポイント・第68回
知識が喜びに変わった日—外来心臓リハビリテーション立ち上げで見つけた本当のやりがい
成田 佑太朗
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1苫小牧王子総合病院医療技術部リハビリテーション科
pp.1354
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590111354
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かつて集中治療室(intensive care unit:ICU)で生死の境をさまよった方が,今では外来で笑顔を見せ,「次の目標は職場復帰です」と力強く語ってくれます.この光景こそ,私が理学療法士として感じる最高の喜びであり,私の理学療法士人生を大きく変えた「ターニングポイント」の先にたどり着いた景色です.
数年前までの私は,現在の姿からは少し離れた場所にいたように思います.入職以来,私の情熱はスポーツリハビリテーションに注がれていました.もちろん,理学療法士として知識の幅を広げる必要性は感じており,キャリアプランの一環として心臓リハビリテーション指導士と認定理学療法士(循環)の資格を取得しました.しかし正直に言えば,当時の私にとって心臓リハビリテーションはあくまで「知識」であり,そこに心からのやりがいを見出せていたわけではありませんでした.
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