連載 とびら
ワタシがワタシたるゆえん,アナタがアナタたるゆえん
重田 美和
1
1昭和医科大学横浜市北部病院女性骨盤底センター
pp.1279
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590111279
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それでも理学療法士になりたい
ワタシの左足は義足.反対側の足部もインソールなしには歩けない障害がある.46年前小学1年生,通学途中の交通事故だった.病院の廊下の手すりを使って母親と一緒に歩行練習したことを今でも思い出す.理学療法士と出会ったのは小学高学年だった.このワタシを歩けるようにしてくれたのは理学療法士だった.子どもながらに,なんてカッコイイ! なんて素晴らしい仕事なんだ! と,その職業に憧れた.
「あなたに人の体を支えるような仕事は難しいんじゃない?」と,中学の担任に言われたときは落胆したが,理学療法士になることをあきらめきれなかった.養成校を受験するときには,(今では考えられないが)義足であるという理由で受験を断られた学校もあった.「そんな学校はこちらからお断り!」と,限られた養成校のなかで受験をし,生まれ育った山形から東京へ出るきっかけとなった.
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