特集 骨粗鬆症性脊柱障害の治療戦略—保存から手術,そしてその先へ
特集にあたって
松山 幸弘
1
1浜松医科大学整形外科
pp.263
発行日 2026年4月25日
Published Date 2026/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091444120390040263
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骨粗鬆性椎体骨折はアジア,とりわけ日本において頻度が高く大きな問題となっている.ひと言で椎体骨折といっても,単椎体の骨折から後壁損傷を伴うものや,複数の骨折による脊柱変形(後弯),さらには仙骨・骨盤輪骨折,DISHの合併など非常に幅が広い.多くの場合は保存的治療で治療するが,脊柱再建が必要となった場合,その骨脆弱性から脊椎外科に携わる者が非常に苦心している分野であり,関心も高い.近年私の知る限りでは,保存的治療から手術全般に至るまで網羅した書籍などはなく,今回企画をさせていただいた.特に,琉球大学整形外科の西田康太郎教授と日本大学整形外科の中西一義教授のご尽力で,最先端の治療を行っている先生方をご推薦いただいた.病態と診断では,高齢者脊椎手術における骨質評価の重要性を新ガイドラインの観点から大阪大学整形外科の古家雅之先生に解説いただいた.また,薬物療法も骨形成を主体としたテリパラチド,ロモソズマブの適応やデノスマブの長期使用結果を含めて解説いただき,さらには装具治療の効果についても市立青梅総合医療センター整形外科の加藤剛先生に解説いただいている.
今回の特大号での新しい取り組みは,多くの脊椎外科医が直面する骨粗鬆性椎体骨折をどのように扱っていくか,保存的治療,特に数多くある薬剤の中で何を優先し,そしてフォローのためにはどの薬剤を使用すべきで止めどきはいつなのか,また装具治療はどのようなタイプの装具がよいのかを提示していただいたことである.読者の皆様もお気づきだと思うが,リハビリテーションの重要性,特に背筋力強化とその具体的な方法についても論述いただいている.

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