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特集 初学者のための遺伝性難聴up-to-date
《各論:代表的な遺伝子群の臨床像》
ミトコンドリア遺伝子1555A>Gバリアント
Hearing loss due to mitochondrial 1555A>G variant
土橋 奈々
1
Nana Tsuchihashi
1
1国家公務員共済組合連合会 浜の町病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
ミトコンドリア遺伝子
,
m.1555A>G
,
遺伝性難聴
,
進行性感音難聴
,
アミノ配糖体抗菌薬
Keyword:
ミトコンドリア遺伝子
,
m.1555A>G
,
遺伝性難聴
,
進行性感音難聴
,
アミノ配糖体抗菌薬
pp.581-585
発行日 2025年7月20日
Published Date 2025/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091434910970080581
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POINT
●m.1555A>Gバリアントによる難聴は外来感音難聴患者の3%,アミノ配糖体抗菌薬の投与歴をもつ患者の30%と多い。
●m.1555A>Gバリアントによる難聴の特徴として両側性,高音障害型,進行性,耳鳴が先行することが挙げられる。
●m.1555A>Gバリアントによる難聴の診断のためには遺伝学的検査が勧められる。バリアントをもちうる血縁者に対し耳鼻咽喉科受診と遺伝学的検査が勧められる。
●m.1555A>Gバリアントによる難聴に対する根本的治療は現時点ではないが,アミノ配糖体抗菌薬使用を避けることによる予防と,難聴進行例には補聴器や人工内耳が有用である。

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