Japanese
English
今月の主題 Post H. pylori時代の胃炎・胃症
症例アトラス
胃カンジダ症
Gastric Candidiasis
原田 英
1,2
,
蔵原 晃一
2
,
池上 幸治
2
Akira Harada
1,2
1山口赤十字病院消化器内科
2松山赤十字病院胃腸センター
キーワード:
胃カンジダ症
,
消化管カンジダ感染症
,
感染性胃炎
,
非H. pylori胃炎
,
日和見感染症
Keyword:
胃カンジダ症
,
消化管カンジダ感染症
,
感染性胃炎
,
非H. pylori胃炎
,
日和見感染症
pp.38-41
発行日 2025年1月25日
Published Date 2025/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.053621800600010038
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疾患の概要
カンジダは常在菌として口腔から全消化管に存在しており,一般的に健常人には病原性を示さない.しかし,悪性腫瘍や血液疾患,HIV(human immunodeficiency virus)感染や糖尿病などの基礎疾患を有する患者,ステロイド,免疫抑制薬,抗癌薬などの薬剤使用者は,免疫能の低下により日和見感染症として消化管にカンジダ症を発症することがある1)2).
消化管カンジダ感染症として食道カンジダ症が最頻で,胃,小腸がこれに次ぎ,大腸カンジダ症はまれである3).胃カンジダ症は食道カンジダ症と比較すると頻度は低いが,免疫不全のない患者においても,酸分泌抑制薬の内服,萎縮性胃炎,幽門側胃切除術後などによる低酸状態や胃内環境の変化により発症しうる.
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