Japanese
English
今月の主題 狭窄を来す小腸疾患の診断
主題症例
寄生虫感染症(糞線虫症)
Intestinal Parasite Infectious Disease(Strongyloides Stercoralis)
金城 福則
1
,
寺本 彰
1
1浦添総合病院消化器病センター
キーワード:
糞線虫症
,
小腸狭窄
,
日和見感染症
,
イベルメクチン
Keyword:
糞線虫症
,
小腸狭窄
,
日和見感染症
,
イベルメクチン
pp.1714-1716
発行日 2016年12月25日
Published Date 2016/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200793
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症例
患者は60歳代,男性.嘔吐,食欲不振を訴え前医を受診し,麻痺性イレウスと診断され当院へ救急搬送された.3年前にも右上腹部痛あり,急性胆囊炎として救急搬送され,胆囊摘出術が行われていた.意識は清明であり,腹部は軽度膨満し,打診で鼓音を認めた.3年間で約30kgの体重減少があった.
腹部単純X線検査で著明な小腸ガスを認め,明らかな麻痺性イレウスの所見を呈していた(❶).血液検査にて,白血球増多(WBC 13,000/μl),貧血(Hb 10.6g/dl),低ナトリウム血症(Na 132mEq/l),低アルブミン血症(Alb 1.7g/dl),CRP高値(3.7mg/dl),HTLV-1(human T-cell leukemia virus type 1)抗体陽性(1,024倍)であった.
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