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増大号特集 —キーワードから読み解く—これからの精神医学・精神医療の10の潮流
Ⅱ 精神医療の潮流を読み解くキーワード
1.当事者が主体の精神医療
潮流⑧ 日常体験と精神医学
ためこみ症
Hoarding Disorder
松尾 陽
1
,
中尾 智博
1
1九州大学大学院医学研究院精神病態医学
キーワード:
ためこみ症
,
hoarding disorder
,
強迫症および関連症群
,
obsessive-compulsive and related disorders
,
OCRD
,
ゴミ屋敷
,
hoarding house
,
社会的孤立
,
social isolation
,
認知行動療法
,
cognitive behavioral therapy
,
CBT
Keyword:
ためこみ症
,
hoarding disorder
,
強迫症および関連症群
,
obsessive-compulsive and related disorders
,
OCRD
,
ゴミ屋敷
,
hoarding house
,
社会的孤立
,
social isolation
,
認知行動療法
,
cognitive behavioral therapy
,
CBT
pp.717-720
発行日 2026年5月15日
Published Date 2026/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810680050717
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用語の定義
ためこみ症(hoarding disorder)とは,実際の価値とは関係なく所有物を捨てることまたは手放すことが持続的に困難であり,その結果,所有物が過剰に蓄積されて深刻な散らかりとなり,生活空間の妨害や混雑を引き起こし,著しい苦痛と機能障害が生じる精神疾患とされる。深刻なクラッター(大量の所有物によって散らかった状態)により,本人や家族の生活空間は物で溢れ返り,キッチンで料理ができない,ベッドで眠ることができない,浴室を使うことができないといった深刻な生活機能の障害が生じる。これらの症状は脳損傷や脳血管障害などの身体疾患によるものではなく,また強迫症,うつ病,統合失調症,認知症,自閉スペクトラム症,プラダー・ウィリー症候群などに認められるためこみ様の症状のみでは十分に説明されない場合に,独立した疾患概念としてのためこみ症と診断される。

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