増大号特集 睡眠の正しい理解を促す70のトリビア
Ⅱ章 睡眠のとり方に関する疑問
Q16 歳とともに夜中に目覚める頻度が増え,昼間の居眠りが増えているのですが,これは病気の影響でしょうか?
三島 和夫
1
1秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座
キーワード:
眠気
,
sleepiness
,
過眠
,
hypersomnia
,
午睡
,
nap
,
認知症
,
dementia
Keyword:
眠気
,
sleepiness
,
過眠
,
hypersomnia
,
午睡
,
nap
,
認知症
,
dementia
pp.591-594
発行日 2025年5月15日
Published Date 2025/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670050591
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A 高齢者では不眠症状や日中の眠気が増加します。その背景には睡眠構造(睡眠が浅くなり寝続けられない)や生物時計(早寝早起きになる)の加齢変化がありますが,その程度には大きな個人差があります。そのほかに,夜間頻尿などの持病の影響,治療薬の副作用,日中の運動不足など複数の原因を抱えていることがあります。また,脳を覚醒させる神経機能の低下のために昼間の眠気が出ていることもあり,認知症の早期徴候の場合もあります。

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