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English
増刊号特集 最近のトピックス2019 Clinical Dermatology 2019
3.新しい検査法と診断法
人工知能(AI)による悪性腫瘍の診断
Classification of malignant skin cancer by artificial intelligence
藤澤 康弘
1
,
藤本 学
1
Yasuhiro FUJISAWA
1
,
Manabu FUJIMOTO
1
1筑波大学医学医療系皮膚科
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, University of Tsukuba, Tsukuba, Japan
キーワード:
人工知能
,
artificial intelligence
,
AI
,
診断補助システム
,
皮膚腫瘍
Keyword:
人工知能
,
artificial intelligence
,
AI
,
診断補助システム
,
皮膚腫瘍
pp.64-68
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205706
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summary
医療分野でも人工知能(artificial intelligence:AI)の活用がいよいよ始まろうとしている.皮膚病は臨床像から診断を類推できるものが多いことから,AI診断がやりやすい領域であり,実際にダーモスコピーではその研究がかなり進んでいる.一般の臨床写真を使ったAI診断の研究も世界各国で進められており,2017年には科学雑誌Natureに,ディープラーニングによる皮膚腫瘍のAI診断が平均的な皮膚科医と同レベルに達したことが報告され,大きな反響を呼んだ.同時期に筑波大学は京セラコミュニケーションズ社と共同で同様の研究を進めており,皮膚腫瘍の診断精度で皮膚科専門医を超える正答率をもつAI診断補助システムを開発している.現在,皮膚病写真のデータベースの構築が日本皮膚科学会主体で進められており,今後このビッグデータを利用したさまざまなAIが開発されるであろう.そうしたAIの活用によりわれわれの業務負担を減らし,医師にしかできない業務にリソースを割けるようになると期待される.
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