増刊号 ―これだけは押さえたい―最重要疾患の病態・診断・治療法
産科編
分娩期異常
羊水塞栓症
小田 智昭
1,2
1Department of Pathology & Immunology, Baylor College of Medicine & Coagulation
2浜松医科大学医学部産婦人科学地域医療学講座
キーワード:
アナフィラクトイド反応
,
消費性凝固障害
,
damage control surgery
Keyword:
アナフィラクトイド反応
,
消費性凝固障害
,
damage control surgery
pp.119-126
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790040119
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Points
+分娩中,分娩直後に突然発症する重症の疾患で,意識障害,痙攣,呼吸困難,心停止,ショック,出血傾向,弛緩出血などの症状を呈する.
+出血量に見合わないフィブリノゲン値低下(消費性凝固障害)とFDP・Dダイマー値の著明な上昇(線溶亢進)を認めたら臨床的に診断し,すぐに輸血製剤やフィブリノゲン製剤を投与する.
+呼吸循環管理を含めた集中治療を行い,適切な病状評価をもとに他科と協力してdamage control surgeryやinterventional radiologyなどの効果的な止血戦略を立てる.

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