Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「ノルマル17歳。—わたしたちはADHD—」—ADHD者が抱える困難と明日へのかすかな光を描く
二通 諭
1
1札幌学院大学
pp.213
発行日 2026年2月10日
Published Date 2026/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220540020213
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2005年施行の「発達障害者支援法」は2016年に改正され,発達障害者が受ける制限は,自身の発達障害だけでなく社会的障壁からも生み出されるという趣旨の一文が加わり,発達障害者への周囲の適切な理解と対応の必要性が公式に謳われるようになった.とはいえ,簡単に実践できることではない.その様相の一端を描いたのが,女子高生の朱里(じゅり)と絃(いと)を主人公とする「ノルマル17歳。—わたしたちはADHD—」(監督/北宗羽介)である.
学校を抜け出してきた朱里と,試験日にもかかわらず目覚まし時計をかけ忘れて寝坊し,登校を諦めた絃が公園のベンチで出会う.朱里は初対面の絃の制服を見て「頭いい学校の人」と語りかけ,自身を集中して学校にいることができず,落ち着かないタイプのADHD(注意欠如・多動症)であると告げる.しばらくして絃も,勉強には集中できるが,ミスばかりする不注意優勢型のADHDであると開示する.不注意優勢型は,好きなことには過集中する面もあり,想像するに絃にとってはそれが学校の勉強だった.
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