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研究と報告
座位前方リーチ動作における健常者および脳卒中片麻痺者の荷重と姿勢の特性
Shift of the center of pressure and posture during sitting and forward reaching to a fixed position in healthy subjects and hemiplegic stroke patients
平野 博文
1
,
石井 慎一郎
2
,
山本 澄子
2
Hirofumi HIRANO
1
,
Shinichirou ISHII
2
,
Sumiko YAMAMOTO
2
1タムスさくら病院江戸川リハビリテーション科
2国際医療福祉大学大学院福祉支援工学分野
1Department of Rehabilitation, Tamusu Sakura Hospital Edogawa
2Department of Assistive Technological Science, Graduate School of International University of Health and Welfare
キーワード:
座位リーチ動作
,
荷重量
,
リーチ距離
,
脳卒中片麻痺者
Keyword:
座位リーチ動作
,
荷重量
,
リーチ距離
,
脳卒中片麻痺者
pp.826-832
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220530080826
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要旨 [背景]日常生活の向上に影響する座位での動作機能の保持は,脳卒中のリハビリテーションにおける重要課題であることから,座位におけるリーチ動作の運動力学的特性を明確にすることを目的とした.[対象]健常者10名および片麻痺者8名の,座位における定位置までの前方リーチ動作を対象とした.片麻痺者は非麻痺側上肢でのリーチとした.[方法]荷重計を用いて殿部および足部の荷重を計測するとともに,傾斜計を用いて骨盤および胸郭の傾斜を計測し,動作による変化を検討した.[結果]健常者では殿部の非リーチ側への荷重移動および胸郭の非リーチ側への側屈がみられたが,片麻痺者では殿部の荷重にリーチ側と非リーチ側で差はなく,胸郭のリーチ側への側屈がみられた.[結語]健常者は非リーチ側殿部に荷重を保持させながら動作を行っていたが,片麻痺者では左右差がみられなかった.姿勢の結果より,片麻痺者では麻痺側である非リーチ側への荷重や体幹でのバランスコンロトールが困難であることが示唆された.

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