連載 アーキテクチャー×マネジメント・130
—設備の視点から—汚物流し—現場の声を力にした共創による進化の物語
賀来 尚孝
1
1TOTO株式会社UD推進グループ
pp.833-837
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523770840110833
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病院の水まわり設備と聞いて,多くの人はトイレや手洗い場をイメージするであろう.では,看護師はどうか.きっと,汚物処理室を思い浮かべる者も少なくないはずだ.汚物処理室には,さまざまな設備が備えられているが,中でも「汚物流し」は必ず設置されていると言っても過言ではない.患者の目に触れる機会はほとんどないものの,汚物流しは,看護師が患者の入院生活を支えるために日々活用している重要な設備である.
なくてはならない存在である汚物流し.実は,この汚物流しは看護師や設備管理者などの多くの人の協力と助言なくして,われわれメーカーが進化させることはできなかった.本稿では,汚物流しがどのようにして進化を遂げてきたのか,その開発の道のり,そして開発時の困難に対し,いかに病院関係者の方々の声がわれわれTOTOの開発の糧となったのかをお伝えしたい.

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