Japanese
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特集 Igスーパーファミリー:機能と病態
Ⅱ.発生,神経形成に関わるIgSF
DSCAMが介する多様な細胞機能—分子進化から接着制御まで
DSCAM-mediated cellular functions:from molecular evolution to the regulation of cell adhesion
池田 梧朗
1
,
飛澤 健斗
2
,
佐々木 拓哉
2,3
,
有村 奈利子
2
Ikeda Goro
1
,
Hizawa Kento
2
,
Sasaki Takuya
2,3
,
Arimura Nariko
2
1東北大学薬学部薬理学分野
2東北大学大学院薬学研究科薬理学分野
3東北大学大学院医学系研究科神経薬理学分野
キーワード:
DSCAM
,
avoidance
,
synapse
,
Drosophila
,
vertebrate
,
adhesion
Keyword:
DSCAM
,
avoidance
,
synapse
,
Drosophila
,
vertebrate
,
adhesion
pp.123-126
発行日 2026年4月15日
Published Date 2026/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037095310770020123
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DSCAM(Down syndrome cell adhesion molecule)は,免疫グロブリンスーパーファミリーに属する細胞膜分子であり,発生期における神経回路形成,細胞移動および配置に重要な役割を担う。無脊椎動物においては,Dscamが膨大なスプライシングバリアントを細胞特異的に発現し,神経細胞間の選択的なシナプス形成を促進することが報告され,大きな注目を集めた。更に近年,甲殻類においては,DSCAMが免疫応答の制御にも関与することが報告されている。一方,無脊椎・脊椎動物両方において,同一細胞(あるいは同じ細胞種)の突起同士の接触を回避する,いわゆる自己忌避を介して過剰な接着を抑制するという,対照的な機能を持つことも示されている。
本稿では,こうした多彩な機能を有するDSCAM分子について,その進化的変遷を概説すると共に,神経系や免疫系をはじめとする多様な生命機能における役割について解説する。

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