--------------------
あとがき
岡本 仁
pp.98
発行日 2026年2月15日
Published Date 2026/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037095310770010098
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
アメリカの誰もが一度は観たことがある映画の一つに,“オズの魔法使い”がある。この映画では,主人公のドロシーと一緒に旅する仲間の一人に,ブリキ男(tin man)がいる。彼は,“私にはハート(心臓)がないので,こころ(感情)がない”と嘆く。近年,胸のときめきなどの自律神経系を介した内受容感覚が,感情や自我や共感の成り立ちに重要な役割を担っていることがわかってきた。ブリキさえ使っていない情報だけで成り立つAIが,真に“こころ”を持つようになるには,あと何を組み込めばよいのだろうか? 本特集号では,磯村拓哉先生を共同編集者としてお迎えし,甘利先生をはじめ多くの先生方に,このような問題意識を共有していただき,それぞれのお考えをご執筆いただくことができた。皆様の慧眼に敬服し,ご努力に感謝するばかりである。
また本号では,市川一寿先生に“細胞の完全理解は可能か?”という壮大なテーマで,連載講座を開始していただいた。読者の皆様とともに,連載の今後の展開を楽しみにしたい。

Copyright © 2026, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.

