増刊号 眼科診療のピットフォールあるある—対応スキル爆上げのヒント
2.角膜・結膜疾患
結膜病変—見逃すと危険なクラミジア結膜炎と結膜上皮内新生物
草野 雄貴
1
1くまもと森都総合病院眼科
キーワード:
角結膜疾患
,
クラミジア結膜炎
,
OSSN
Keyword:
角結膜疾患
,
クラミジア結膜炎
,
OSSN
pp.67-73
発行日 2025年10月30日
Published Date 2025/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037055790790110067
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はじめに
成人クラミジア結膜炎は,急性濾胞性結膜炎として発症し,ウイルス性結膜炎やアレルギー性結膜炎,点眼薬に対する薬剤性アレルギーでみられる濾胞と誤診されることが少なくない。また,dysplasiaや結膜上皮内新生物(conjunctival intraepithelial neoplasia:CIN),扁平上皮癌を包括した結膜上皮系新生物(ocular surface squamous neoplasia:OSSN)も細隙灯顕微鏡検査だけでは翼状片や瞼裂斑などの良性疾患と間違われやすく,早期発見を逃すと視機能や生命予後にかかわることがある。本稿では,これらの鑑別・診断の落とし穴(ピットフォール)を症例とともに紹介し,初期対応のポイントを明示する。

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