特集 眼感染症診療ガイド
II.診断・治療のポイント
結膜
クラミジア結膜炎
伊勢 知弘
1
,
塩田 洋
1
1徳島大学医学部眼科学教室
pp.137-140
発行日 2003年10月30日
Published Date 2003/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101437
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
クラミジア結膜炎は主にChlamydia trachomatisによって起こる結膜感染症で,臨床的にトラコーマと封入体結膜炎に分けられる。
トラコーマは眼から眼へ伝播して起こる慢性の結膜炎で濾胞形成,乳頭増殖,パンヌスなどを特徴とし,瞼球癒着,角膜混濁といった後遺症を残し失明に至ることもあった。感染の反復による免疫機序の関与により,トラコーマの病像がつくられると考えられている。しかし,現在,先進国では衛生状態の改善などにより再感染の機会がなくなったため,ほとんどみられなくなった。
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.