増大号 極める!呼吸機能検査 患者を診る力が成功のカギ
4章 フローボリューム波形と患者状態から読み解く失敗例とその対応(努力肺活量測定)
呼気停止
清水 康平
1
1東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部
キーワード:
呼気停止
,
FVC低下
,
力みすぎ
Keyword:
呼気停止
,
FVC低下
,
力みすぎ
pp.206-207
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530020206
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原因分析
強制呼出が必要な努力肺活量(forced vital capacity:FVC)において,呼気停止は起こりやすいことの1つである.一気に吐く際に喉に力が入りすぎて途中で止まってしまうことが主な原因となる(図1).呼気停止を見抜くには,フローボリューム曲線よりも時間−気量曲線が役立つことが多い(図2).
特に,神経筋疾患や開腹・開胸術後,筋力低下がある場合は止まりやすい.肺活量(vital capacity:VC)との差が大きければ,力の入れ方が問題となっていることが多い.また,神経筋疾患では咽頭,喉頭の筋力低下があると,強制呼出の際どうしても喉に力が入ってしまうことがあるため,必ずしも手技不良とは限らない.
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2028年2月29日まで)。
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