増大号 極める!呼吸機能検査 患者を診る力が成功のカギ
3章 スパイログラムと患者状態から読み解く失敗例とその対応(肺活量測定)
呼気停止
清水 康平
1
1東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部
キーワード:
息止め
,
呼気停止
Keyword:
息止め
,
呼気停止
pp.160-161
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530020160
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原因分析(図1)
息止め(呼気停止)してしまう場合,喉に力が入っていたり,喉を締めていたりしていることが多い.喉に力が入っているときは「うぅー」のような声が出ている.肩や奥歯,顔面など他の部位にも力が入っているため,下を向いたり,上半身が前に倒れたりする状態が見受けられる(図2).これは患者が緊張していたり,気合が入りすぎていたりすることが原因である.
また,力みすぎてしまう患者においては頸動脈洞の刺激・圧迫から迷走神経の過剰な反応が起こり,失神(血管迷走神経反射や頸動脈洞症候群)1)が起こることがあるため,注意を要する.やせ型,神経筋疾患やフレイルなどによる呼吸筋力の低下,開胸または開腹手術後の患者でも呼気末側が呼気停止のように見える.
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2028年2月29日まで)。
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