特別記事
【研究報告】メタ認知を育む実地指導者研修の提案
日髙 朋美
1,2
1大阪医科薬科大学看護学部
2大阪公立大学大学院 看護学研究科 博士後期課程
pp.706-711
発行日 2025年12月25日
Published Date 2025/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.004718950660060706
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実地指導者研修の現状と課題
新人看護職員研修において、新人看護師の職場適応と看護実践能力の習得を支援する実地指導者の育成は、重要課題である。本邦では、看護師経験3年目頃から実地指導者になることもある。経験の浅い実地指導者は、自分の看護実践への不安に加え、初めて教育役割を担うことへの負担を感じながら、新人看護師を指導している。
実地指導者のレディネスを補うために、実地指導者をサポートする教育体制の整備や、実地指導者を対象とした研修が行われている。こうした実地指導者の現状は国内に限ったことではない。諸外国においても、選出基準の曖昧さ1)、実地指導者への教育機会の不足2)、業務と指導との両立における指導時間の不足3)、周囲の看護師から実地指導者への承認の不足4)等が、実地指導者への教育的支援における課題として報告されている。このように、実地指導者の疲弊が問題となっており、教育体制の整備が求められている。

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