特集 QOLのある風景—“ちょっとした”ところにある患者さんの困りごとを考える
特集にあたって
三澤 美和
1
1大阪医科薬科大学病院総合診療科
pp.1302-1303
発行日 2026年8月10日
Published Date 2026/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990630091302
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私たち医療者は,日々の診療で疾患を考え,診断し,治療することを大切にしている.血圧を下げる,血糖値を適正にする,画像所見を確認する,薬を調整する.それらはもちろん医療の重要な仕事である.一方で,診療のなかで患者さんが本当に困っていることは,検査値や病名のすぐ隣にありながら,意外なほど見えにくいことがある.
眠れない,しびれる,かゆい,夜に何度もトイレに起きる,薬を飲むのがつらい,通院そのものが負担である……など,医療者にとっては「命にかかわらないから大丈夫」と言いたくなるようなことでも,患者さんにとっては,その日一日の気分や外出,人との関わり,生きる意欲を左右することがある.quality of life(QOL)とは,まさにそうした“暮らしの質”を問い直す言葉である.

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