特集にあたって

　作業療法では，日常生活活動，仕事・生産的活動，遊び・余暇活動等を用いて治療，指導及び援助を行うことは，作業療法士であれば誰でも承知しているであろう．

　さて近年，園芸，音楽，ダンス，レクリエーション，といった「活動を用いる治療援助法」，すなわち，「園芸療法」，「音楽療法」，「ダンス（ムーブメント）療法」，「レクリエーション療法」等が注目を集めている．仄聞するところによると，これらは昨今話題を集めている「補完・代替医療（complementary and alternative medicine）」を構成する主な治療援助法であり，その利用・適用を求める対象者は相当数にのぼるようである．さらに，欧米のみならずわが国においても，いまだ各種団体による認定資格ではあるものの，いくつかの「○○療法士」が誕生しており，他方面での活躍が期待されている．