特集 精神科×内科—患者と家族を支えるために知っておきたい見えない“こころ”のこと
Column
精神科への受診が望ましいが患者の同意が得られないとき
西村 勝治
1
1東京女子医科大学医学部精神医学講座
pp.1065
発行日 2025年6月10日
Published Date 2025/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620071065
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精神科医への紹介が必要なタイミングとして,まず挙げられるのは,精神症状が重篤な場合である.抑うつや不安,幻覚・妄想など,いずれの症状においても,特に焦燥感が強い場合は要注意である.また,自殺リスクが高い場合も同様に,早急な専門的対応が求められる.これら緊急度が高いケースでは,速やかに精神科医に相談することが望ましい.
一方,緊急性がそれほど高くない場合には,近年,内科医が精神症状の初期対応を担うことが増えている.その場合でも,第一選択薬が無効であったり,診断に迷いが生じたりしたときには,精神科医に紹介することが推奨される.
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