特別記事
説明同意書の作成とその活用―納得を得た看護の実現のために
荒井 康夫
1
1北里大学東病院病歴部
pp.122-129
発行日 2005年2月10日
Published Date 2005/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100114
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はじめに
各医療機関では,治療に際して同意書(あるいは承諾書)の提出を患者に求めていると思われる。この同意書の意味は,医療行為の前に,患者の有効な同意があったことを確認し,その事実を説明できる書類とするためである。けれども,患者の自己決定権の侵害が問題となったときには,医療側からどの程度の説明がなされたのかが重要となるが,現在,多くの病院がもっている同意書や診療録などにはその情報は記載されていない場合が多い。
現在筆者は,診療情報をマネジメントする立場から,北里大学東病院における「説明と同意」の適切な運用のために努力している。そこで本稿では,標準的な「説明同意書」の様式とその取り扱い,併せて実際になされた説明内容の記録と,それを患者に交付することを目的とした「説明記録」について述べる。
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