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今月の特集 女性のライフステージと臨床検査
閉経と微小血管狭心症
Menopause and microvascular angina
天野 惠子
1
1静風荘病院女性内科
キーワード:
閉経
,
微小血管狭心症
,
エストロゲン
,
カルシウム拮抗薬
Keyword:
閉経
,
微小血管狭心症
,
エストロゲン
,
カルシウム拮抗薬
pp.918-924
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201698
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Point
●微小血管狭心症とは,表在冠動脈に器質的狭窄やスパズムを伴うことなく,微小循環の調節異常(血管収縮の亢進および拡張反応の低下)に起因する狭心症である.
●閉経前後の女性に多く,胸痛の背景としては,労作時よりも,安静時・就寝時に起こることが多い.胸痛は数分で消失することが多いが,半日や1日続くこともある.
●胸痛発作回数は,年数回が最も多い.しかし,なかには頻繁に起こり,かつ,年余にわたって続く場合もある.胸痛の誘因としては,心身のストレス,不眠,寒冷が挙げられる.
●典型的な胸痛というよりは,顎や喉,耳の後ろへの痛み,背部痛,肩の痛み,時には胃痛など非典型的な症状として訴えることも多い.
●硝酸薬に対する反応は半数以上で不良で,カルシウム拮抗薬が有効である.
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