連載 Clinical Exercise・215
Q考えられる疾患は何か?
八谷 美穂
1
1東京医科大学八王子医療センター皮膚科
pp.541-542
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730790080541
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■症 例■
患 者:23歳,男性.
既往歴・家族歴:特記すべきことなし.
現病歴:初診3か月程前より陰茎の小紅斑を自覚した.いったん消退したのち,2か月前より陰囊の丘疹を自覚し,陰茎まで拡大したため,精査目的で当科を紹介され受診した.
現 症:陰囊,陰茎後面に小指頭大の淡紅色から暗紫色調の環状丘疹を多数認めた(図1a).皮疹は融合し,浸潤を軽度触れ,中心治癒傾向ないし,一部は中心がびらんあるいは潰瘍化していた(図1b).両鼠径リンパ節,左腋窩リンパ節を小指頭大に触知した.圧痛はなく,口腔内病変,爪病変,脱毛もなかった.陰囊,陰茎以外に皮疹は認めなかった.
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