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増刊号特集 最近のトピックス2025 Clinical Dermatology 2025
5.皮膚科医のための臨床トピックス
皮膚科医として必要な美容医療知識—トラブル発生時の対応
Cosmetic medical knowledge required for a dermatologist : How to deal with problems
関東 裕美
1,2
Hiromi KANTO
1,2
1稲田堤ひふ科クリニック
2公益財団法人日本エステチェック研究財団
1Inada Tsutsumi Dermatology Clinic, Kawasaki, Japan
2Japan Aesthetic Research Foundation, Tokyo, Japan
キーワード:
美容外科的治療
,
美容保存的治療
,
美容再生治療
,
美容医療損害補償制度
Keyword:
美容外科的治療
,
美容保存的治療
,
美容再生治療
,
美容医療損害補償制度
pp.169-171
発行日 2025年4月10日
Published Date 2025/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730790050169
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summary
平和で豊かな社会で幅広く老若男女から求められる美への要求に応じて,種々の美容施術が発展し生活の質改善に役立っている.一方,一般診療と異なり自由に美容治療が実施されることによるさまざまな障害について,社会的にも無視できない状況になってきている.美容治療を医療として社会的信頼度を上げていくためには,行政や美容関連学会とが協力して取り組むことが望まれる.すなわち美容担当者や美容機器の管理を徹底し,治療にあたる医師教育の見直しを図り,美容を医療として確立していく必要があると思っている.美容医療にかかわることの多い皮膚科医として,美容医療を求める患者の心身の健康状態を判断する能力が必要である.安全で安心な美容医療を提供するために内科的,外科的基礎知識や能力を身に付けて美容治療にあたるようにすれば事故リスクは減らすことができる.ただし想定外の事故,障害や後遺症に備えて保険保障制度の知識を得て利用するべきである.いずれにしろ美容医療は今後ますます要求され発展していく医療分野と考えて対処してほしい.

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