Japanese
English
症例報告
腹痛にミロガバリンが奏効した内臓播種性水痘の1例
A case of visceral disseminated varicella zoster virus infection accompanying abdominal pain successfully treated with mirogabalin
駄阿 也眞人
1
,
髙旗 博昭
1
,
鍛治屋 祐
2
Yamato DAA
1
,
Hiroaki TAKAHATA
1
,
Yu KAJIYA
2
1山口赤十字病院皮膚科
2山口赤十字病院消化器内科
1Division of Dermatology, Yamaguchi Red Cross Hospital, Yamaguchi, Japan
2Division of Gastroenterology, Yamaguchi Red Cross Hospital, Yamaguchi, Japan
キーワード:
内臓播種性水痘
,
腹痛
,
ミロガバリン
,
免疫不全患者
Keyword:
内臓播種性水痘
,
腹痛
,
ミロガバリン
,
免疫不全患者
pp.81-85
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730790010081
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要約 65歳,男性.既往に間質性肺炎があり,プレドニゾロン2.5 mg/日を内服していた.3日前より持続する上腹部痛のため当院消化器内科を受診した.採血では軽度の炎症反応上昇を認め,腹部造影CTと上部消化管内視鏡検査で明らかな異常はなかったが,腹痛が強いため入院のうえ,絶食と鎮痛薬が投与された.入院3日目に皮疹が出現したため当科紹介となった.体幹に紅色丘疹や紅暈を伴う小水疱を認め,水疱内溶液のVZV迅速抗原検査陽性であり内臓播種性水痘と診断した.アシクロビル点滴で加療したが,退院後も軽度の腹痛が持続しており,ミロガバリンを投与したところ疼痛の改善がみられた.内臓播種性水痘が激しい腹痛を生じる原因として,腸神経系へのウイルス感染が考えられており,ミロガバリンが治療選択肢の1つとなる可能性があると考えた.
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