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増刊号特集 最近のトピックス2020 Clinical Dermatology 2020
4.皮膚疾患治療のポイント
ミロガバリンによる帯状疱疹関連痛の治療
Mirogabalin for the management of zoster-associated pain
渡辺 大輔
1
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Aichi Medical University, Nagakute, Japan
キーワード:
帯状疱疹関連痛
,
帯状疱疹後神経痛
,
ミロガバリン
,
カルシウムチャネルα2δサブユニットリガンド
Keyword:
帯状疱疹関連痛
,
帯状疱疹後神経痛
,
ミロガバリン
,
カルシウムチャネルα2δサブユニットリガンド
pp.139-144
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206041
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summary
帯状疱疹関連痛(zoster-associated pain:ZAP)は主として急性期疼痛にみられる,皮膚および神経の炎症による痛み(侵害受容性疼痛)と,主として帯状疱疹後神経痛(postherpetic neuralgia:PHN)でみられる,神経変性による痛み(神経障害性疼痛)から構成されている.神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン改訂第2版では,プレガバリンなどのカルシウムチャネルα2δサブユニットリガンドは第一選択薬のグループに含まれており,特にアロディニア要素の強いPHN患者に対しては,良い適応になる.新規カルシウムチャネルα2δサブユニットリガンドであるミロガバリンは,動物実験でプレガバリンより高い安全係数を持ち,第3相臨床試験でもPHN患者に対して短期,長期試験で有効性を示した.実臨床では少量から漸増すること,傾眠,浮動性めまい,体重増加といった副作用があること,腎機能患者では適切な減量が必要なことに注意が必要である.
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