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精神療法の理論と実践

日常臨床における面接技法

精神療法の理論と実践
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筆頭著者 中尾 智博 (著)

金剛出版

電子版ISBN 978-4-7724-9566-0

電子版発売日 2025年5月30日

ページ数 210

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-7724-1912-3

印刷版発行年月 2022年8月

DOI https://doi.org/10.69291/9784772495660

書籍・雑誌概要

一定の理論と方式のもとに十分な時間をかけて行われる“系統的”精神療法であれば,治療者は精神科医としてのアイデンティティを獲得しやすいが,一方で,日常的に多くの患者に対して実施されている,ミニマムな構造を有する“一般的”精神科面接こそ,昨今ますます重要性を増している現実がある。

本書は,日々の臨床に落とし込んだ精神療法の意義と役割について示しつつ,時間的・空間的制約が課されるなかでも,十分に精神療法的接近ができるようになることを目的とした,治療的戦略の書である。

第Ⅰ部では,著者が,主に強迫症などへの行動療法を専門としつつも,流派の垣根を越えてさまざまな臨床家と交流する中で築きあげてきた精神療法家としての素地を柱とし,強迫症関連におけるDSM-5やICD-11改訂のポイント,神田橋症例検討会などの稀有な論題も含む。

第Ⅱ部となる各種疾患への応用編では,強迫症の多様な病態や不安症,ためこみ症に関する最新の知見などを症例とともに紹介し,主要な行動療法スキルの解説,患者の脳画像から治療前後の変化を明らかにする研究の紹介など,より実践的なエッセンスがちりばめられている。

目次

精神療法の学び方―序に代えて

第Ⅰ部 心理面接における治療戦略
第1章 日常の面接で何を聴き,話し,残すか
第2章 治療関係の作り方―相手を理解することの大切さ
第3章 精神療法の役割
第4章 短時間の外来診療に行動療法のエッセンスを活かす
第5章 行動療法のスキルとは
第6章 初期面接の進め方―強迫性障害の外来診療から
第7章 精神科臨床における診断と見立て―類型化と個別化の狭間で
第8章 ICD-11における不安症・強迫症・ストレス関連症・解離症
第9章 DSM-5における強迫関連症群の概要と臨床的意義―ためこみ症を中心に
第10章 神田橋症例検討会報告

第Ⅱ部 各疾患・臨床像への応用
第11章 うつ病に対する行動活性化療法
第12章 不安症の認知行動療法
第13章 パニック症の認知行動療法
第14章 強迫性障害の認知行動療法
第15章 強迫性障害における“こだわり”
第16章 ためこみ症の病理と治療
第17章 脳画像研究から見えるこころ

附章 患者から学ぶ―さまざまな出会いからの学び
文献
索引